みずほ台塾長物語 第1話

ある日、校舎に1通のFAXが届いた。

 

 

隣駅にある物件の見取り図だった。

 

 

まぁ、いつもある送りつけの営業だろうと思い、当時の塾長にそのFAXを手渡した。

 

 

その数ヶ月後、鶴瀬校舎の新規開校の発表があり、思いがけず塾長としての準備が始まったのだった。

 

 

2011年3月に鶴瀬校舎を開校する!はじめは少し、いや。かなり戸惑ったのが正直なところ。

 

 

そこから自分なりに塾長、責任者とは?ということを考え始めた。

 

 

なにせ、自分が塾長になるなんて、校舎を背負う塾長になるなんて1ミリも考えておらず、

 

 

目の前の授業のことしか考えていないかったからすべてが新鮮だった。

 

 

まずは、先生たちのデスクの席替えから始まった。

 

 

これが結構大切で、塾長席に座るだけでなにかこう湧き上がってくるものがある。

 

 

はじめのうちは恥ずかしくて、授業後の反省会では、

 

 

司会進行をするのだがアドバイスや話を深く聞こうとするとニヤついてしまう。

 

 

自分が司会進行している姿に自分で笑ってしまうのだ。

 

 

しかし、時間が経てば慣れてくるもので、わざと厳しい空気を出したり、

 

 

楽しい雰囲気を醸し出したり、一つの事象からみんなの学びになるような教訓であったり、

 

 

先生へのフォローだったりを意識して行うことによって塾長としての器がどんどんと広がっていった。

 

 

立場や役職が自分を作ってくれた。

 

 

《つづく》

この記事を書いた人

宮永 裕介