
どうもこんにちは、エイメイ学院のASKです✋️
本日行われた2025年度北辰テスト第7回の所感について述べていきたいと思います
この回から「学力検査タイプ」と「学校選択タイプ」に分かれます。
学力検査タイプは”いつもの北辰”といった形ですが、学校選択タイプに関しては難易度がより高くなっております。
どちらも分析してその所感を述べてみましたので、本日受験された方は、ぜひその感覚を摺り合わせてみてください。
それでは、各問題ごとの所感を述べていきましょう✋️
<<学力検査問題タイプ>>
まずは通常タイプである学力検査問題タイプから見ていきましょう
大問1 小問集(配点46点)
北辰テストの数学では、最も点数の取り所の大問1です。こちらは前回までと変わらず、配点も46点。特別難しいという問題もないので確実に抑えていきたいですね
(1)~(6)では例年、毎回変わらず計算問題が並びます。ここを一番に抑えなくてはいけませんね。
(7)読んだ本のページ数を求める問題です。前日との比較が表には載っています。初日をxとおいて、方程式をつくってしまうのが良いですね。
(8)直線の座標の問題です、代入して方程式を解くだけですね。
(9)角度の問題です、二等辺三角形の底角や頂角を出していきます。円周角と中心角の関係を知っていれば、∠BDCはすぐ出せます。
(10)立体の体積の問題です。三角錐なので、底面と高さをどこに設定するかがポイントとなります。差になると思います。
(11)おなじみの方程式の文章題です。今回もそこまで重たいものではありません。Aさんの方がBさんより5分多く動いています、そこがわかれば式を作れますね。②は①の式を解いて出たxを使って、残りの時間を求める必要があります、正答率は下がるかと。
今回は、(10)(11)が少し難しかったですね。それ以外はしっかりと抑えておきたい問題です。もちろん、学力検査でも上位を目指す場合は、大問1は完答が望ましいです。
大問2 小問&長文問題集 (配点26点)
学力検査で上位を、特に偏差値60を超えていきたい場合は、この大問2の取得数がポイントとなります。正答率が低めな問題もありますが、今回は比較的取りやすかったのではないでしょうか。
(1)作図の問題です。今回の作図はBCの垂直二等分線、Pからの垂線とわかりやすかったのではないでしょうか。P,Qの記載も忘れずにいきたいです。
(2)コイン投げに関する確率の問題ですね。ここは樹形図を作って確実に抑えたい内容です。
(3)四分位数に関する問題です。問われていることはシンプルで、四分位数それぞれが何番目にくるか。今まで何となく何番目かを数えていた人からすると苦戦したと思います。
(4)平面図形の面積の問題です。毎回ここは正答率が低くなりがちなのですが、今回は珍しくやりやすい内容でした。とはいえ差になる問題であることは間違いないでしょう。全体の面積から、おうぎ形の面積を引くのですが、半径が違うものがあるので注意です。
(5)お馴染みの長文問題です。数の性質に関する問題ですね。ここは文章の流れに沿って穴埋めが出来ると思います。②も文字での扱いができればOKです。
大問3 関数 (配点11点)
おなじみ関数と図形です。北辰テストに限らず、どの高校入試でも関数の問題は必ずと言っていいほど出題されます。高校数学でも使いますので、練習を重ねておきたい分野です!
(1)y座標を代入するだけですね。値が負の数なので、そこだけ注意です。
(2)おなじみ「関数と図形の問題」です。今回は△OFBの面積の使い方がポイントです。△CEFと等しくなりますので、そこからFのx座標がわかり、y座標も見えることでしょう。ここは正答率激低でしょう。
大問4 合同な図形、証明(配点17点)
こちらの大問4では、図形の証明問題が必ず1題出題されます。今回は相似の証明ですね。おなじみ最後は難しめの問題も出題されています。自分がどの問題を取るべきなのかを把握し、必要なところを抑えていきましょう。
(1)相似の証明問題です。使う相似条件は「2組の辺の比とその間の角がそれぞれ等しい」です。対角が等しいことや、2辺の比が等しいことをしっかりと書ければどうということはないです。ここは取りたいところですね。
(2)①↑で示した相似も使って等しい角度を記入していくとたどり着くと思います。ここは可能なら得点したいところですね。
(2)②新たな条件から△EFH∽△AGHがわかり、相似比の二乗や底辺の比なども駆使して面積比を求める問題ですね。ここは慣れていないとまったく太刀打ちできないと思います。優先度は低いです。飛ばしても差にはならないでしょう。
全体的な所感
今回の北辰テストも変わらないレイアウトでしたが、大問2がやりやすく、だからこそそこでの得点が差になる内容です。また、大問3,4に関しても(1)や(2)①などが対応しやすく、平均点はやや高めと予想されます。これで年内の北辰テストは終了ですので、しっかりと今回の復習をして、今後の学習につなげて行けるとよいですね。
<<学校選択問題タイプ>>
続いて、コチラ。この第7回から初登場する学校選択問題タイプ。通常より難易度が高く、最初の計算問題でさえもミスをするリスクが高まります。さらに記述問題の数も(作図を含めると)4題と多く、時間に余裕を持って解ける受験生はなかなかいないです。
もちろん難易度が高い中でも、取るべき問題は変わらずありますので、しっかりと抑えていきましょう。
大問1 計算、小問集(配点45点)
選択問題タイプといえど、最も点数の取り所の大問1です。最初の計算問題を確実に抑えることはもちろん、各単元からのややレベルの高い小問でどれだけ対応できるかが差になります。一つひとつ見ていきましょう。
(1)~(3)通常タイプよりも難易度の高い計算問題です。途中計算をしっかりと書いてミスのないように取りたいですね。
(4)確率の問題です。同じ色でも玉を区別し、樹形図を書いて確実に数えるのが良いと思います。冷静に取りたい問題ですね。
(5)文章題です。通常タイプの北辰とは違って、穴埋めもなく、自分で一から式を立てて解かなくてはいけません。当然未知数の設定もです。今回は道のりを文字で置いて到着する時間の差に関する方程式を立て、最後に約束の時間で割るのが良いと思います。
(6)一次関数の交点に関する問題ですが、実質代入してb,aを求める問題です。ここは取りたいところです。
(7)度数分布表に関する問題です。埋まっていない部分を埋めて中央値を求めましょう。作業量はありますが、ここも取りたい内容です。
(8)平面図形の面積に関する問題です。左側の部分を右に移動してピッタリはめると、何をすればいいのかわかりやすいかと思います。差になる問題でしょう
(9)直方体内の三角錐の体積を求める問題です。全体の体積のみが分かっていて、それに対して何倍なのかを調べます。底面が2分の1、三角錐だから3ぶんの1でトータル6分の1をすればいいですね。
(10)大問1に珍しく長文の会話問題ですが、かなり丁寧なリード文となっています。格子点の数を求めるために、斜辺AB上の点を傾きから考えて求められれば、やることは割とシンプルです。ただ、どうやって説明するべきか、そもそも計算が正しくできるか、など差になる問題だったと言えます。
どの問題も、通常より難易度が上がっていますが、学校選択問題の高校を受験するのであれば、どれも解き直し時には理解して、対応できるようになりたい問題でした。もし初見時に上手くいかなかった場合でも、必ずもう一度(何も見ずに)解いて自分の糧とすることをオススメします。
大問2 作図&証明 (配点13点)
選択問題タイプの北辰テストでは、大問2は2つ。作図と証明です。ここは例年の正答率を見ても差になる問題といえます。作図がやや難しめです。ここで時間を取られてしまった受験生は多かったのではないでしょうか。どちらも正答率はかなり低くなることが予想されます。
(1)作図の問題のコツといえば「完成図をイメージし、そこから必要な作図を逆算する」ことです。今回は条件から完成図を考えることはそこまで難しくありません。ポイントとしては∠BACの二等分線がイメージできていたかどうかです。それがわかっていれば、一直線が垂線となることも気づけたかもしれません。どちらにせよ、図をイメージ、が大事です。
(2)直角を挟む有名な相似の問題です。ゴールが対応する辺の比が等しいことを示すだけだったので、返って何をすればいいのかわかりやすかったかもしれません。ここは日頃の演習量・経験値が差になる問題でしょう。一度でも証明したことがあれば対応できると思います。
大問3 長文問題 (配点9点)
おなじみの長文問題ですが、選択問題タイプでは大問として一つ出題されます。今回は数字を並べた表に関する問題ですね。
(1)確実に取りたい問題です。リード文が丁寧な誘導になっています。Kさんが言ったことをそのままやるだけです。
(2)こちらもリード文に沿って「イ」が簡単にわかります。「ウ」が勝負どころって感じですね。ここが突破できれば勝ちだと思います。抽象的な操作になりますが、学校選択問題ではこの手の対応も出来るようにしていきたいところです。差になる問題でしょう。
大問4 関数と図形(配点16点)
毎度おなじみ関数と図形に関する問題です。選択問題タイプでは、小問が3つになります。よく勉強している受験生が多く、例年通常タイプよりも正答率が上がっています。
(1)変化の割合の条件に関する問題です。条件に合わせて立式できればよいですね。a(p+q)で変化の割合を求められることを知っているとより楽になります。
(2)ここも条件からPの座標を定めればどうということはありません。(1),(2)は取りどころです。
(3)指定された面積になるときの点Pの座標を求める問題です。ここは複数のやり方があります。一般的には模範解答のように、Pのx座標を文字で置いて方程式を立てます。別解として、△ABQ=15cm²となるような点Qをy軸上にとって、等積変形させるのも良いでしょう。いずれにせよ差になる問題です。
大問5 平面図形(配点17点)
選択問題タイプは大問が一つ多いです。特に大問5は難易度が高めの図形の問題が並びます。最後の問題までたどり着く受験生はほとんどいないでしょう。今回はどの問題もハードです。大問1~4をどれも確信を持って解けた人のみ取り掛かるべきかもしれません。
(1)とはいえ初っ端からハードな面積比に関する問題です。ここは経験値が顕著に差にでるところです。高さの等しい面積比は底辺の比に等しいことや、問題文で親切に与えられている合同や相似を使って他辺の長さを出して解きます。正答率は低いでしょう。
(2)①かなり複雑に感じますが、結局は∠BAD=∠CDFを元に、明らかな60°と組み合わせる問題です。とはいえ、ここの時点で時間が残っている受験生の方が少ないと思います。正答率は低いでしょう。
②こちらは毎度難しいですね。今回は平行線を自分で引いて比を出していくことになります。そもそも図が複雑なうえ、適切な比に注目しなくてはならないところがより難しさを助長しています。正答率は1%を切るのではないでしょうか。
全体的な所感
選択問題タイプは、本番を意識しているだけあってかなり難度が高めです。記述の量も多いです。今回は大問5が激ムズでした。最後の大問だったのが幸いかもしれません。大問1~4に関しては、例年と比べると比較的やりやすいです。とはいえ難易度が高いことには変わりないのですが。
選択問題レベルで得点するには、各単元の理解はもちろん、学校ワークレベルの問題であればC問題含めて瞬殺できるように出来る、教科書章末問題等も同じですね。そのくらいの精度が求められます。
これで年内の北辰は終わり、次回は1月末となりますので、2ヶ月ほどの期間が空きます。ここで各単元の基礎事項を今一度完璧に仕上げ、選択問題レベルの実践問題で練習を重ねることが大事になります。
引き続き良き受験となるよう、頑張っていきましょう✊️
おまけ:正当率20~30%の問題を取りたい人のために
前回も載せていますが、正答率が低い問題は、典型的なパターンから「少し」外れていることが多いです。
特に初見問題に関しては、その場で考えて解く練習が必要になります。
以下のオリジナルテキストは、全国の私立入試問題から抜粋して、そのような練習が出来るテキストに仕上げました。
1巻は以下からダウンロードできるので、ぜひ解いてみてください(全3巻)
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