
こんにちは、エイメイ学院 富士見羽沢校の石橋です!
10月11日の第5回北辰テスト、理科の問題用紙を2021年度から2025年度の第5回と並べました。
5教科まとめた記事はこちらに書いたので、この記事は理科だけを深掘りします。
配点は小問集合が24点(8問×3点)、大問2〜5が各19点。
分野の順番は、地学→生物→化学→物理で、6年間すべて同じ型です。
今回の5つの大問
2026年度 第5回の構成
- 大問1 小問集合:地震のP波S波、節足動物、無機物、コイルの磁界と方位磁針、温帯低気圧の前線通過、昼夜の光合成と呼吸、状態変化、電力と電力量(3V・3A・5分→9W・2700J)
- 大問2 地学(中2):雲のでき方。金属コップで露点11℃、室温23℃から湿度49%、雲の高さ1200m
- 大問3 生物(中3):生殖。カエルの発生、ホウセンカの花粉管、ジャガイモの有性生殖と無性生殖、染色体の作図
- 大問4 化学(中2):酸化銅と炭素の還元。酸化銅6.00gに炭素0.15〜0.75gを混ぜた表から、過不足の計算
- 大問5 物理(中1):音。花火が開いて4.0秒後に音が聞こえる→1360m、音さと水、真空ポンプ、オシロスコープの波形
中3範囲は、大問3の生物だけです。
残りの81点分は、全部中1・中2の内容でした。
これは今年に限った話ではなく、過去5年の第5回も、中3範囲は「大問3の生物」だけです。
第5回の理科は、中1・中2の総復習テストと言っていい構成です。
5年間の定番と、今回初めて出たもの
過去5年の第5回との比較
- 生物は6年中5年が「細胞分裂・生殖」。2025年度だけ遺伝(メダカの孫の数)
- 物理は6年中4年が電流。発熱2回、電圧と電流2回。今回の「音」は過去5年の第5回に出ていない
- 小問集合に「コイル・直線電流の磁界」「有機物・無機物」「昼夜の光合成と呼吸」「地震の用語」が繰り返し登場
- 酸化銅と炭素の還元は、2024年度に小問で出て、今回は大問に昇格
- 地学は「天気図を読む」型から「湿度・露点・雲の高さの計算」型へ
計算は7問で例年並みの量でした。
一方、文章で説明させる記述は、2024年度の5問、2023年度の4問から、今回は1問だけです。
残った1問は、大問4の「ピンチコックで閉じる理由」でした。
空気が入って、できた銅が再び酸化されるのを防ぐため、という定番の記述です。
計算はすべて、1行の比例か引き算で終わる型でした。
湿度は10.0÷20.6、雲の高さは(23−11)÷1.0×100、二酸化炭素の質量は6.00+0.15−5.60、音の距離は340×4.0。
計算量は軽く、式を立てられるかどうかの勝負です。
過去の正答率で、毎年一けたになる計算問題
過去の第5回の正答率(北辰テスト公表値)
- 2021年度 大問4問5 質量パーセント濃度の計算:1.0%
- 2023年度 大問4問5 密度から体積比:4.1%
- 2024年度 大問5問4 直列回路の水の上昇温度の比:7.7%
- 2025年度 大問5問5 スライド抵抗器のPQ間の長さ:6.9%
- 2025年度 大問1問5 大気圧が板におよぼす力5000N:12.9%(小問集合なのに8人に1人)
- 逆に 2023年度 大問3問1 単細胞生物:91.7%、2024年度 大問1問4 重力:86.8%
用語問題は9割が取れて、計算の最後の1問は1けた%。
理科の点差は、各大問の最後の計算問題で開きます。
今回の難所は、大問4問5の過不足の計算です。
酸化銅6.00gと炭素0.45gで過不足なしと表から読み、酸化銅8.00gに炭素1.00gなら炭素0.60gしか使われず、0.40g余る。
残る固体は銅6.40g+炭素0.40g=6.80gです。
「酸化銅が余る」と思い込むと誤答する問題で、同じ型の2022年度は7.3%、2024年度は17.8%でした。
もう1つの難所は大問2問2で、乾湿計の表から露点の高低を判断する問題。
乾球30.0℃で差5.5と、乾球26.0℃で差5.0はどちらも湿度62%で、湿度が同じなら気温が高いほうが露点は高い、と気づけるかどうかでした。
第6回・第7回の中3範囲は、公式発表でここまでです
今回いちばん伝えたいのは、ここです。
イオン、運動とエネルギー、天体は、第5回で1問も出ていません。
では次に出るのか。北辰テストの公式サイトに出題範囲が出ているので、教科書のページを単元に直して書きます。
北辰テスト公式の出題範囲(2026年度 中3 理科)
- 第5回(10月11日):中1・中2の全範囲+中3は「生物の成長と細胞」「生物のふえ方」「遺伝」まで
- 第6回(11月8日):中1・中2の全範囲+中3は「生命の連続性」すべて。第5回から「生物の多様性と進化」が追加
- 第7回(12月6日):第6回の範囲+「水溶液とイオン」が追加(電解質と非電解質、電気分解、原子の構造とイオン、イオン式まで)
- 第8回(2027年1月31日):中1〜中3の全範囲
教科書のページでは、第6回が東書P.72〜125・啓林P.45まで・教出P.66〜115、第7回が東書P.28までとP.72〜125・啓林P.45までとP.100〜121・教出P.23までとP.66〜115です。
つまり、第6回も第7回も、中3の範囲はごく一部で、主戦場は中1・中2のままです。
第6回で加わるのは進化だけ。
第7回で加わるのはイオンの最初の章だけで、化学電池、酸・アルカリ、中和は入っていません。
運動とエネルギー、天体は、北辰では第8回まで出ません。
だから「イオンと天体が心配だから先取り」より先に、中1・中2の復習と、生命の連続性の仕上げに時間を使うのが正解です。
第6回までの4週間で固める5か所
- 生命の連続性を全部仕上げる。細胞分裂の順番、有性生殖と無性生殖、減数分裂、遺伝の規則性(3:1の計算)、そして第6回から入る進化(相同器官、セキツイ動物の出現順、始祖鳥)
- 電流を1セットで。直列・並列の合成抵抗、電力=VI、熱量=Pt、水の上昇温度は電力に比例、まで。第5回で6年中4年出た最頻出で、第6回・第7回でも本命
- 化学変化の「過不足」の型。表から過不足なしの点を見つける→比で必要量を出す→余ったほうをそのまま足す。第5回だけで2022・2024・2026と3回出ている
- 天気の計算3点セット。湿度=水蒸気量÷飽和水蒸気量、露点は飽和水蒸気量の表を逆引き、雲の高さ=(気温−露点)÷1.0℃×100m。乾湿計の表は湿度を示すもので露点ではない
- 文章記述の定番10本を丸ごと書けるように。ピンチコックで閉じる理由、試験管の口を下げる理由、質量保存が成り立つ理由、減数分裂で染色体が半分になる、停滞前線が動かない理由
第7回に向けては、11月中に「水溶液とイオン」を1周してください。
電解質の水溶液に電流が流れる理由、塩化銅水溶液の電気分解で陰極に銅・陽極に塩素、原子の構造(陽子・中性子・電子)、陽イオンと陰イオンのでき方、ここまでが範囲です。
化学電池と酸・アルカリは第8回に向けて12月以降で間に合います。
記述は今回1問でしたが、県立が「記述1割程度」なら、理科で残る記述は上の定番から出ます。
最後に
理科の第5回は、中1・中2の復習の深さがそのまま点になるテストでした。
そして公式の範囲を見るかぎり、第6回も第7回も、その構図は変わりません。
富士見羽沢校では、第5回の答案を見て「用語で落としたのか、最後の計算で落としたのか」を分けたうえで、生命の連続性の仕上げと電流・化学変化の計算に絞って第6回対策をしています。
なお、今回の正答率はまだ公表されていません。公表され次第、この記事の数字を更新します。
5教科まとめの記事はこちらです。
エイメイ学院 富士見羽沢校
石橋凌
