
こんにちは、エイメイ学院 富士見羽沢校の石橋です!
10月11日の第5回北辰テスト、国語の問題用紙を2021年度から2025年度の第5回と並べました。
5教科まとめた記事はこちらに書いたので、この記事は国語だけを深掘りします。
最後のページは古文で終わり、「以上で問題は終わりです」と書いてあります。
今年度の北辰国語は作文がなく、小説28点、知識28点、論説28点、古文16点の4大問です。
過去5年の第5回は、小説26、知識24、論説26、古文12、作文12の5大問でした。
作文の12点が、古文に4点、読解と知識に2点ずつ配られた形です。
作文がないのは、県立入試に合わせた形です
令和9年度(2027年2月実施)埼玉県公立高校入試の変更点
- 学力検査にマークシート方式を導入。マークシート方式の問題が9割程度、記述式の問題が1割程度
- 国語の作文は出題しない
- 面接を全ての受検生に実施
出典:埼玉県「令和9年度埼玉県公立高等学校入学者選抜学力検査問題について」(2025年7月24日)
今の中3が受ける県立入試から作文がなくなるので、北辰も今年度はそれに合わせています。
ただし、今回の北辰には、記述が約27点分残っていました。
小説の6点記述、論説の6点記述、文法の書き抜き3点、古文の10字以内の記述4点などです。
県立が「記述1割程度」なら、北辰も第6回・第7回でさらに減る可能性はあります。
それでも、記述が0になることはないと見ています。
今回の出典と、設問の型
2026年度 第5回の出典
- 大問1 小説:汐見夏衛『雨上がり、君が映す空はきっと美しい』。映画監督志望の先輩と、外見にコンプレックスのある「わたし」
- 大問3 論説:岩井克人「おカネとコトバと人間社会」。一万円札も「ドロボー」の看板も、みんなが信じるから通用する、という論
- 大問4 古文:『今昔物語集』。子どもたちが木に止まるとびに小石を投げたら、金色の観音像だった話
設問の型は、5年間ほぼ同じです。
小説と論説に「二語指定・字数指定」の条件記述が1問ずつ。
今回は小説が「世界」「存在」を使って25〜35字、論説が「意思」「未知の人」を使って30〜40字でした。
古文は「仮名遣い→短い記述→主語→内容一致」の4問で、今回は各4点。
古文は1問の重みが、読解の記号問題と同じになりました。
『今昔物語集』は2023年度の第5回でも出ていて、頻出の出典です。
知識は、漢字4問(秘匿・慎む・ハクシキ・アマす)、同じ漢字を含む語の選択、文節の数、補助の関係の書き抜き、熟語の構成、国語辞典の見出し順、話し合いの問題でした。
過去の正答率で、毎年差がつく3か所
過去の第5回の正答率と平均点(北辰テスト公表値)
- 平均点:2024年度47.8点、2025年度54.8点
- 漢字の書き:2024年度「汽笛」24.5%、「則」22.2%、2025年度「功労」22.8%
- 文法:2024年度 副詞22.5%、2025年度 補助の関係40.5%、連体詞35.5%
- 古文:2024年度 仮名遣い「あたりませぬ」18.3%、2025年度 古文の記述29.1%
- 論説の難問:2025年度 大問3問4 12.1%
- 小説・論説の条件記述:2025年度 90%と86%
この表の見方は、はっきりしています。
記述は、落とす場所ではありません。 2025年度は9割の子が取れています。
差がつくのは、漢字の書き、文法、古文の仮名遣いです。
全部「知っていれば取れる」問題で、正答率が20〜40%。
つまり、国語で偏差値を上げる一番の近道は、読解力ではなく知識です。
今回の知識問題は「数える・すべて選ぶ・並べる」型
今回の大問2には、消去法が効かない設問が3つありました。
- 問3「文節の数が他と異なる文を選ぶ」
- 問5「年長」と同じ構成(主述の関係)の熟語をア〜カからすべて選ぶ
- 問6 国語辞典の見出し順(通る・ドール・登録・痛切・突風)
「年長」と同じ構成は、民営や日没のように「何が、どうする」の形になっている熟語です。
辞書順は「ドール」の長音をどう読むか、清音と濁音の順はどちらが先か、を知っているかどうか。
文法用語を正確に知っているかで、ここは1点ずつ差がつきます。
第6回・第7回に向けて、今やること
第6回までの2週間で固める5か所
- 文法を体系で。文節分け(ネ・サで切る)→文節の関係(主述・修飾/被修飾・並立・補助)→品詞の識別(連体詞・副詞・形容動詞)→活用の種類と活用形。毎年どれかが出て、正答率は20〜40%
- 漢字は「書き」を短文の中で。中学配当の二字熟語を文の中で書く。熟語の構成(主述・修飾・目的・対義・類義)と辞書順もセットで
- 条件記述の型を固定。①指定語を必ず入れる ②空欄の前後に合わせて「〜から。」「〜こと。」で結ぶ ③本文の言い換え箇所を探して字数に収める
- 古文は「誰が」を補いながら読む。歴史的仮名遣い(は行→わ行、「あひ給へる」→あいたまえる)、主語の転換、先生と生徒の会話文形式の設問
- 作文の練習に使っていた時間を、文法と古文に回す。県立では不要。私立で必要な子だけ続ける
今回の古文の設問は、先生とAさんの会話の空欄を埋める形で、2024年度の「AさんBさんの会話」の発展型でした。
本文の因果を追えていれば解ける問題で、「とびに石を投げたら金の観音像だった」という話の流れそのものを聞いています。
最後に
国語は、作文がなくなった分、1問1問の重みが上がりました。
その中で差がつくのは、読解ではなく、漢字・文法・古文の知識です。
富士見羽沢校では、過去5年分の第5回の知識問題だけを集めたプリントを作って、第6回までに全部やり直してもらっています。
なお、今回の正答率はまだ公表されていません。公表され次第、この記事の数字を更新します。
5教科まとめの記事はこちらです。
エイメイ学院 富士見羽沢校
石橋凌
